智の冒険を目指す東京大学柏キャンパス
千葉県柏市柏の葉5-1-5
ＪＲ柏駅西口からバス約２５分
企画課：04-7136-3106
ＵＬＲ：http://www.u-tokyo.ac.jp/jpn/index-j.html
■東京大学柏キャンパスへの行き方
JR柏駅西口ステーションモール前２番乗り場から
東武バス「国立がんセンター行き」で約２５分
 柏の葉公演経由の場合「東大前」下車
税関研修所経由の場合「国立がんセンター」下車

東武野田線江戸川台駅東口、JR東京駅八重洲南口からもバスがある。

■塀のない国立研究施設
広い！近代的！！
柏キャンパスの入り口に立ったとき、「最先端の研究施設とはこういうところなんだな〜」 というある種の感慨を持った。

塀のない国立の研究施設としては、筑波とこちらの柏キャン パスのみ、という解放的で広大な敷地に（237,432�屐法�現在2つの研究所（物性研究所、宇宙線研究所） 、1つの大学院（大学院新領域創成科学研究科）、その他事務部、福利厚生施設があり、 教官約240名，院生約600名等総勢約1200名を擁する。

2006年までには、大学院新領域創成科学研究科の全ての研究系、4つの研究センター及び図 書館等順次移転し、職員や大学院生合わせて2,000余人規模の新しいキャンパスが完成する予定だ。

柏キャンパスの入り口 いたるところに緑があり、心地よい。 宇宙線研究所の屋上から
柏キャンパスは、東京大学が21世紀における新たな発展に向けて建設を進めている、 本郷キャンパス、駒場キャンパスに次ぐ第3のキャンパスだ。

東京大学では「三極構造」に基づき、各キャンパスの整備を進めている。専門領域 の継承と内在的発展を目指す本郷キャンパス、学際的な教育と研究を使命とする駒 場キャンパス、そして知の枠組みにまでさかのぼった学融合、領域横断的な教育と 研究の柏キャンパスという3つの極で構成されている。

「『柏憲法』と内々で呼ばれているものがある」というくらい、理念からして新し い試みがされている。
では、柏キャンパスの研究所、大学院をご紹介しよう。
■東京大学宇宙線研究所
宇宙線研究所といえば、2002年度ノーベル物理学賞を受賞された小柴昌俊先生が有名だ。ニュートリノ天文学と いう新分野を生み出した功績が高く評価された。また、スーパーカミオカンデに代表されるように、柏キャンパ ス外に実験装置を多く設置し、キャンパス内は言わば〔ヴァーチャルな研究所〕という特殊な研究所だ。

副所長でもあられる黒田教授によると、宇宙線研究所の研究を一言で言えば、「宇宙の神秘を探る」とのこと。 宇宙線を調べることで、物質の働く力の根源や宇宙の成り立ちについての情報を得ることが出来るそうだ。ニュー トリノ天文学、ニュートリノ物理学に続き、新しい宇宙の観測手段である重力波を利用した望遠鏡計画も進められ ている。基礎科学のフロンティアを開拓するという熱意に溢れた研究者が国内外から集まっている。
宇宙線の飛ぶ様をイメージしたデザイン 四方八方に飛ぶ宇宙線の様に、渡り廊下も平行ではなく作られている。
スーパーカミオカンデの1/135模型 宇宙線研究所6階にある展示室。 光電子倍増管

展示室には2階の事務部に声をかければ、いつでも見学できる。

■東京大学物性研究所

物性科学とは物質の性質をミクロな世界から明らかにしようとする科学の一分野。半導体、超伝導、磁性などの性質 を利用する現代のテクノロジー、更には現代社会の中枢神経とも言うべき情報ネットワークの基礎技術は、物性科学 によって支えられている。
物性研究所Ａ棟 物性研究所A棟結晶渡の格子をイメージして、渡り廊下は平行に。 物性研究所B,C,D棟


■東京大学大学院新領域創成科学研究科
新領域創成科学研究科は、東京大学既存の全ての部局の全面的な協力のもと,1998年に新設された修士,博士課程のみ の大学院（独立研究科）。現在柏キャンパスには生命科学研究系と基盤科学研究系が順次移転している。
既存の個別学問分野から派生する未開拓の領域を研究・教育の対象とし、人類が解決を迫られている課題に取り組ん でいる。
生命棟 基盤棟
■学生に聞いてみました
研究の合間にサッカーで気分転換をする院生さんに話を聞いてみた。
「結構バカなやつが多いですよ」と第一声。（絶対信じられない！）柏キャンパスは静かで研究向きとのこと。
東京より家賃が安いので助かるが、「定食やがもっと欲しい」そうだ。研究室に何日泊り込んだか競うこともあり、 なかには1週間泊り込んだ猛者もいるとか！

家庭教師をしている院生も多い。教授も院生や若い研究者たちのアルバイト確保には気使っていらっしゃる様子。 家庭教師ご希望の方はお問い合わせも可。
■新しい大学の試み
柏キャンパスでは研究のみならず、経営面でも新しい試みがなされている。
まずは、塀のない研究施設であること。360度どこを見渡しても塀がなく、開かれた施設だ。柏キャンパスの緑の中 を散策する人の姿もよく見られるように、立ち入り自由。（建物内は除く）
また、教育・研究に最大限の時間配分が出来るように、横断的な学術経営委員会を設置し、事務なども1箇所で全て の面倒を見るようなシステムをとっている。

産学連携、地域連携にも積極的で、ベンチャー企業からの技術相談、東葛テクノプラザとの連携、各種セミナー、 講演等 広い世代に対する教育を始め、かしわまつりの参加やオープンキャンパスの日も設けている。 2004年のオープンキャンパスは10／29（金）、30（土）の予定。（毎年10月末〜11月初）身近なところでは、 こんぶくろ池を守 る会合や、つくばエクスプレス開通にともなう新しい町つくりにも大きく参加されているそうだ。

最高学府の最先端でありながらも、オープンな研究所。柏のみならず千葉県における国際的な学術・研究開発機能 の拠点として注目されている。
■図書館
整備の進む図書館。人員がそろい次第、柏市民にも開放されるとのこと。
■食堂
まるでどこかのカフェのような柏キャンパス内のカフェテリア。 こちらは一般の人も自由に利用できる。場所柄、工場見学会などにも良く使われるそうだ。（11：30〜20：00、380〜550円位）パブタイムもあり！
研究のため一日中キャンパスで過ごす人もいるので、昼、夜、重ならないように考えているそうです。
■大学生協
色々な人達が、最先端の研究を支えている。
まるでコンビニのような大学生協。		 東大饅頭、東大タオル、東大ペン、
各種、お土産あります。		 出張が多い研究者の方々に
プレイガイドは欠かせないサービス。
専門書が並ぶのはさすが！研究に必要なものは何でも揃えられる。
このほか、パソコン等高額な備品も扱っている。