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航空写真

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柏二番街

柏二番街

ファミリかしわ前広場

ファミリかしわ前広場

本まっち柏

本まっち柏

柏祭り

柏祭り

手づくりての市

手づくりての市

音街かしわ2013

音街かしわ2013

ユルベルトKASHIWAX

ユルベルトKASHIWAX

アートラインかしわ2013

アートラインかしわ2013

Kashiwa Whisky Forum 2013

Kashiwa Whisky Forum 2013

後藤太一氏

柏駅周辺まちづくり勉強会2013〈第6回〉
持続的な成長に向けた地域戦略
~福岡での取り組みを通じて柏の可能性を探る~

講師: 後藤太一氏
福岡地域戦略推進協議会 事務局長/
合同会社 福岡アーバンラボラトリー 代表社員
ゲスト: 出口敦氏
東京大学大学院新領域創成科学研究科 教授/
柏の葉アーバンデザインセンター(UDCK)センター長
日時: 平成26年1月24日(金) 18:00~
会場: アミュゼ柏プラザ
主催: 協同組合 柏駅東口中央商店街連合
共催: 柏駅前通り商店街振興組合、商店街振興組合柏二番街商店会、柏商工会議所、(一財)柏市まちづくり公社
   
PDF: 持続的な成長に向けた地域戦略 本編(PDF:299KB)

司会あいさつ(柏市まちづくり公社 江田氏)

本日はお忙しい中お集まりいただきありがとうございます。
本日はまず初めに合同会社 福岡アーバンラボラトリー 代表社員 後藤太一様にご登壇いただき、持続的な成長に向けた地域戦略 ~福岡での取り組みを通じて柏の可能性を探る~をテーマにお話をしていただきます。
続いて、第1回まちづくり勉強会にてご登壇いただきました、柏の葉アーバンデザインセンター(以下UDCK)センター長の出口敦様にもご登壇いただく予定です。

はじめの言葉(柏市まちづくり公社 柴田氏)

どうも皆様今晩は。今日も多数のご参加ありがとうございます。今年もよろしくお願いいたします。今年度最後の勉強会にふさわしい講師の方にお越しいただきました。
これからの柏の街づくりにおいて、何をやって、何をやらないべきか、有意義な話が聞けることを期待しております。皆様最後までよろしくお願いいたします。

第1部 後藤太一氏講演

1 はじめに

福岡VS.東京>柏

東京駅から柏まで行く間に、福岡の場合はど真ん中から田舎まで行ける。
都市の大きさが違う。「東京大都市圏の中の柏」というのが経済的事実。
単純な比較は難しいと思いますが、福岡と柏がスケール感においても大きく違うことをまずは理解したうえで聞いていただければと思います。

3年間で世界は変わった。福岡は変わったか?

「点をつなぐ(スティーブ・ジョブズ)」
我々は走りながら考える協議会です。上から下まで論理的に進めることはできません。世界が動いている以上、1年前に立てた計画は陳腐化してしまいます。様々なことに取り組みながらあとから整理、組み立ててきた3年間のお話をご紹介します。

不確実な時代の到来

未来が予測できない、ますます不確実な時代に生きています。それを前提にまちづくりをしなければならないというのが私の基本認識です。ロードマップを描こうとしても作れない。理論的に考えてもやってみて結果失敗するかもしれない。専門家に聞いても答えなどわからない。ネットで群衆に聞いた方が答えがわかるかもしれない。こういう認識で動かないとうまくいかないのではないか?

地域経済圏の勃興

今日の世界経済は都市地域のネットワークによって成り立っている。経済を考えるとき、たとえば福岡と上海、シンガポールという単位で考えざるを得ない。

世界地図上の福岡

福岡は世界地図上でどの程度認識されているか?残念なことに外国からみた福岡はほとんど知られていない。世界の人たちにどう評価されるか?何をもって福岡は面白いと言われるか?「福岡ならではの価値」を踏まえて福岡市の職員と分析をしています。

2 福岡地域戦略推進協議会の取り組み

そもそも、なぜ、どのような成長が必要か?

キーワードは地域の戦略と推進。地域における戦略とは何か?お話します。
持続可能な地域づくりにためには経済成長が不可欠。
成長とは「お金」であると定義づけしている。
成長が止まると「将来への投資の原資がなくなる」「ヒトや金が集まらなくなる」「世界経済における相対的な位置が低下する」。

  • 成長=経済活動を通じて生み出される地域の総生産額 すなわち付加価値額の増加
  • 付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費+賃借料+租税公課+特許使用料

福岡都市圏の生産年齢人口減少

唯一外れない将来見通しが人口動態。福岡の人口は増えているが10年経つと働き手は減ります。高齢者が増え、少なくなった稼ぎ手で地域を支えるため、嫌がおうにも成長が不可欠と考えている。

福岡都心はまちづくりの先進地?

天神と博多。2つのエリア・マネジメントの取り組みが活発で、有名な街づくり地域になっている。一方で、これだけでは成長しないと考えているので、新たな取り組みを始めた。

福岡のまちづくりは、世界のモデル?

「住みやすい街」から「持続可能な街」へ。
「開かれた社会」「質の高い雇用」。
「環境」「社会」「経済」がバランスのとれたまちづくり。

福岡の弱みと改善の方向

国際経済とのつながりが弱く、優秀な人材が来街する機会に欠ける。
そうした評価が世界の研究者たちから言われているということを市長、職員全員で共有している。例えば福岡の人たちだけでまちづくりワークショップを開催しても意味がない。見る人が見ると全く違う見方をしている。この見方をみんなで学び、活動を始めている

世界の地域づくり/設立に至る背景①

国際地域ベンチマーク協議会2010(福岡・バルセロナ・大田広域市・ダブリン・ヘルシンキ・メルボルン・ミュンヘン・シアトル・ストックホルム・バンクーバー)への参加をきっかけに官民地域一体でまちづくりの必要性を感じ、一致団結した。

日本の新しい公共/設立に至る背景②

国土交通省から、法的支援制度の構築を行う上で国の対等なパートナーとして選定をうけ、「官」の「縦割り・横割り」の制約や「民」の政策決定過程への関与の弱さを克服するため、地域の「官」と「民」が連携し、地域戦略の策定段階から実施に至るまで一貫して関与し、自発的に地域の活性化を進めるべきだと考えた。

Fukuoka D.C.とは?(以下FDC)

福岡都市圏の成長戦略から推進まで一貫して行う産学官民の連携組織。

  • 国際競争力の強化による福岡都市圏の持続可能な成長が目的
  • 対象範囲が福岡市を中心とした広域都市圏単位(経済は一つの自治体で完結しない)
  • 専任の事務局を設置(中立的かつ集中して機能する事務局)
  • FDCの特徴

    1. FDCは戦略を立案し実行する主体である。(参加者は全員当事者である)
    2. 世界の目線で情勢を認識し戦略を組み立てている。(考える場に外国人を呼び込む)
    3. 民間活力の投入と公共政策の担保が連動している。
      (福岡都市圏の成長戦略が福岡市マスタープランに位置づけられる)
    4. 市民の主体的な参画を増やそうとしている。(オープンな協議の場づくり)
    5. 域外の知恵や資本を積極的に呼び込んでいる

地域戦略の策定

「地域診断」をきちんとやらずに「地域戦略」を立案すべき。
あてずっぽうの地域診断をしないことが大切。

地域診断/キーパーソンへのインタビュー

福岡都市圏内外の地域で116名にインタビューを実施。

  • 福岡はオープンに見えて実は閉鎖的
  • 福岡の財界は極端に閉鎖的
  • 福岡がどこにあって何をやろうとしているのか、誰も知らない
  • 地域戦略に持続性がない
  • 教育水準が低いイメージ
  • プロフェッショナルな水準の人材が少ない
  • 思いのある人に仕事を任せない。評論家が多すぎる。

地域診断/データ(一例)

  • 福岡都市圏の地域総生産額(GRP) 福岡市7.5兆円と周辺地域10兆円
  • GRP年平均成長率 1.7%
  • 国際ベンチマーク 2015年の実質GRP額の世界主要都市ランキング79位(2008年は73位)
  • 福岡都市圏の産業特性の確認(福岡市の周辺都市圏で製造業が伸びていた事実)
  • 産業別の優位性と成長性の確認
  • まちづくりの実績とこれからの方向性(地域全域にどれだけの投資が行われてきたか?)
  • 人口動態(福岡都市圏、九州)
  • 観光客数の増減
  • 国際コンベンションの強化の余地
  • 大企業、中堅企業数、支店数
  • アジア市場の分析
  • 周囲で進む広域経済圏の形成(東京~大阪、上海~南京 5千万人規模の広域経済に挟まれる九州・福岡)

徹底した地域診断を踏まえて情勢認識を共有

「強み」「弱み」「機会」「脅威」の4軸で現実を冷徹に認識しつつ、攻めの姿勢と現実性のある戦略を策定 

将来像の設定

「東アジアのビジネスの拠点になろう。」
日中台韓のビジネス交流・開発・営業の拠点 →具体的に東京・ソウル・北京・香港・上海・台北と付き合っていこうという認識を共有。

目標の数値化

精神論のスローガンにならないよう目標を数字化。
10年間での達成目標を全員でコミットした。

  • 域内総生産 +2.8兆円
  • 雇用    +6万人
  • 人口    +7万人

戦略の策定

交流の活性化により質を重視した成長を図る

  • 地域の外に向けてビジネス挑戦する環境を作る
  • 人材の多様性を強化する(女性の社会進出、国際的環境)
  • 革新的・創造的な交流の場を作る

工程の組み立て

  1. 短期:交流人口の増加(MICEなど)
  2. 中期:ビジネスの開発(社会実験など)
  3. 長期:輸出産業の成長(雇用の創出)

重点分野の絞り込みと部会の設置※福岡ならではの差異性を重視

8つの重点産業分野を「事業採算性」「成長性」の2軸で分析。
さらに全国(=東京)と福岡で分けて検討し、「観光」「環境」「食」の3部会を設置。
※8つの重点産業分野

  • 高等教育の産業化
  • デジタルコンテンツ産業
  • ファッション産業
  • 集客・交流の産業化
  • 通販ビジネスの高度化
  • 食の6次産業化、海外展開
  • 生活関連サービスの高度化
  • グローバル企業・施設の誘致

産業以外にもビジネスを支えるインフラ基盤からソフト面での「人材開発」、ハード面での「都心(街づくり)」の2部会を設置。

何をやっているのか?

当初の並列5部会から、議論を進めていくうちに観光(MICE)を軸としたテーマごとのプロジェクトを5つの部会にて推進していく形となった。

観光(MICE) - 人材(イノベーション)
- 環境(スマートシティ)
- 食(食産業振興)
- 都市(都心再生)
  • 観光・・・国際的なイベントが盛んな地域へ
    →MICEの誘致受け入れ、企画に特化した専門性の高いワンストップ組織を設置する
  • 環境・・・人々がICTを使いこなす効率的な地域へ
    →生活インフラ全体を統合し、より効率的な都市づくりと持続的成長を図る
  • 食・・・魅力的な食が人と投資を惹きつける地域へ
    →美味しい食が産業になっていない→フードエキスポの開催(福岡・九州)
  • 人材・・・市民力を使った新たな価値(商品)を生み続ける地域へ
    →イノベーションスタジオで異業種と市民が交流し新しい価値を生み出す場づくり
  • 都市・・・世界から人を惹きつける(国際化する)都心のある地域へ
    →今、福岡に住んでいない未来の働き手が住みたくなるまちづくり
     まずはどこのエリアから手を付けるべきかを決めて、行動を開始することが重要。

3年間の成果

  1. 協働の基盤を発展させることができた
    ・会員数 36社 → 86社※主に域外企業が増加
  2. 閉鎖的なイメージの福岡で域外へのワンストップ窓口を確立した
    ・日本政府本省以外にも外国の政府・自治体・NGP等の団体から直接連絡が来るようになってきた(対内投資受入支援、域外企業へのビジネス開発支援など)
  3. 事業体の目論見(MICEビューロー、ウォーターフロントのアセットマネジメント)が見えてきた
    ・戦略策定・部会設置、運営を経て政策への反映、規制緩和を実現。事業を実施する立てつけ(法人組織設立)が見えてきた。

3 最後に 2020年の世界

3ヵ年が終了し、次はどうするのかを、今まさに話し合っています。
改めて2020年の共通幻想をみんなで考え直して組織の再設計をしているところです。

  • 世界地図に載る福岡(FDC戦略目標の達成)
  • 世界に本当に選ばれる福岡の価値を作る(イメージ戦略から実態ある価値づくりへ)
    1. イノベーションの場
    2. 巨大市場へのアクセス
    3. ビジネス開発支援基盤
    4. 暮らしの質

福岡から世界へ、外へ打って出る企業があつまる地域づくりのために国際地域への日常的なアクセスの窓口を作っていく関係を地域として作ろうというのが2期目の一番のポイントになるのではないかと思っています。

最後に、2期目はたくさん行ってきたプロジェクトを社会運動(市民運動)にしたいと考えています。産学官民連携の取り組みの中で、もっと「民」が参画できるようにしていきたい。このプロジェクトの主役たる「民」がFDCが作る基盤の上で花開いてほしいと思っています。

ご清聴ありがとうございました。

第2部 後藤太一氏・出口敦氏 ディスカッション

第2部 後藤太一氏・出口敦氏 ディスカッション

1 はじめに(出口敦氏)

今日の福岡の話を柏に置き換えてみると、どういうことが出来るのだろうか?どういうことをやっていけるのだろうか?ということを、この機会に皆さんには考えていただき、後藤さんにご質問していただいたり、あるいは福岡のことで興味があることをご質問していただいたりしてもらえればと思います。

質問1:出口

戦略を立てる前にCTスキャンのお話が合ったが、行政やJR、西鉄、交通局等の鉄道事業者が管理している交通のデータを集めて組み立てていくノウハウというのは非常に重要ではないかと思う。そういうデータを分析するプロセスをご説明いただきたい。

質問2:出口

FDCのメンバーである九州大学がどういう役割を果たしているのか?

質問3:出口

後藤さん(FDC事務局長、We Love天神協議会幹事、明治通り街づくり協議会の中心的役割)自身の職能・役割とはどういうものなのか?どういうプロフェッションを目指されているのか?柏においてそのような人材はどのようにすれば育っていくのか?

2 ディスカッション

質問3に関するディスカッション

(後藤)
最終的には新しい職能を作りたい(横文字で言うとシティマネージャー)。
首長が変わるたびに専門家を入れて補佐官として(たとえば黒田官兵衛のような)
専門的中立的な立場として行政のトップに意見・提案をする存在を日本で作りたいと思っている。
アジアは首都しか元気な都市がない。世界からお客が呼べて住民も幸せというナンバー2の都市がアジアにどれだけあるのか?そういうモデルを福岡でつくれればと思い、福岡に行きました。

(出口)
そういう職能をもった人材はアジアのほかの都市にはないのでしょうか?

(後藤)
ヨーロッパやアメリカではそういった事例は多いが、アジアでは(私自身は)聞いたことがないです。

質問1に関するディスカッション

(後藤)
データ分析については、福岡の場合、やって当たり前という雰囲気があった。この取り組みが産(民間)が主導であったからです。経済成長は官(行政)には出来ない。民間が主役、トップも民間であるといいことが大事。民間であれば当たり前に行っている経営戦略のためのデータ分析を徹底的にやることが1年目、悩まずに行えた。

手法としては実は行政のWEBサイトなどに大量に情報が掲載されており、これに気付いていない、使えていないというだけ。その使い方を専門家がサポートすれば良い。
福岡の場合、行政スタッフにサポートしてもらうという建付けで政策投資銀行の鍋山徹氏をFDCの頭脳として来てもらい、その調査チームを中心に分析を行った。

質問2に関するディスカッション

(後藤)
この協議会の場合、大学の役割、付き合い方ですが、基本的には先生とは直接付き合わないようにしている。大学の事務方のトップと付き合っています。
法人としての大学として付き合ってもらい、テーマに応じて適切な先生を紹介してもらうようにしている。立場やバランスを考慮するということは絶対にやらない。
また、投資をしていたり、企業と組んで開発を行ったり、パテントを管理したりという、巨大な法人としての大学の経営力そのものをFDCで活用してもらっている。
そして必要に応じて産官からは中立的な立場として大所高所から意見をいただくという3つぐらいの役割を大学には担っていただいている。

(出口)
先ほどの部会のなかでは大学はどういう役割を果たしているか?
部会にも参加しているのか?

(後藤)
部会には参加しています。観光(MICE)については大学の事務方に入ってもらい、国際会議の開催数を増やそうとしている。
国際会議の数は全国で第2位の福岡だが、そのほとんどが九州大学の先生が手弁当で行っている。それを大学の事務方が入ることでつないでいくことをやっている。
スマートシティ部会では大学の先生が部会長をやっていて全体をけん引している。
都市再生部会では事務方を中心に進め、恒常的に大学の先生に関わっていただくということはしていない。節目節目で指摘をいただいている。
人材部会では、大学の知的財産本部と付き合い、若い研究者や学生と組んでどのように新しいイノベーションを起こすか、この仕組みを作っています。

<質問コーナー>

質疑1

福岡経済圏という考え方で活動をされているFDCにおいて福岡市以外の周辺地域(都市)がどのようにFDCに関わっているのでしょか?

回答

現在、FDCに関わっているのは福岡県と福岡市のみ。2期目では周辺地域の参画は必達目標であると考えている。どういう連携ができるのか、働きかけていこうと思っています。
大宰府天満宮、宗像大社、糸島など観光面でうまくいっている周辺都市との連携から、それ以外の地域との連携を進めていきたい。

質疑2

全体の話から地域の再開発など「地区」に落とし込んで考えていくとき、成長目標値(お金・再開発計画)をFDCでは地区ごとのプロジェクトに対し、どのようにリンクをさせているか?どのように地域に落とし込んでいるかの?

回答

整合性を気にしないということが大事だと思っています。
FDCの役割はビジョンを掲げる(象徴的な成長目標値)こと。
作業としては、業種・ひと・空間構造など徹底的に地区を分析し、地区の違う個性(エリアの個性化)、ポジションを明確に決めて、それを互いに認識してパイの奪い合いを極力しないように差異化していくことが大事だと思っている。
そのうえで収支などを話し合っている。

質疑3

(質疑2の回答に対し)地区のどういう人たちと議論をしているのか?
それぞれの地区の想いなどがあると思うが、どのように巻き込んでいったのか?

回答

海外のコンサルタントを使い、しがらみのない視点から分析を行ったうえで、当事者(地権者等)がその分析を参考にしながら話し合った。

質疑4

人口150万人都市の福岡と人口40万人の柏を比べたとき、FDCのような大掛かりな取り組みが柏でもできるか?

回答

当然やっていけると思うが、やり方が違ってくると思います。
シティマネージャーのようなひとがみんなと話をしながら、テーマを絞り込んで進めていくと良いのではないか。

質疑5

全国に柏を発信していく必要性と、(東京を意識した)首都圏内での柏の役割をどのように作っていくか?ご意見を聞きたい。

回答

イメージ戦略(プロモーション)を最初にしても失敗してしまうと思っている。
プロモーションに力を入れてせっかく福岡(九州)に人を呼び込んでも、仕事がない、取引したい会社がないということに気が付いてしまう。化けの皮がはがれてしまう。
そうならないコンテンツ(中身)を作ることを1期目は一生懸命行った。
2期目は国際会議などテーマを絞ってプロモーションしていくことを考えている。

信じて走って巻き込んでいく。
始めることで気づきがあるのではないかと考えている。

質疑6

柏は今、We Love柏キャンペーンを張ってエリアマネジメント(地域活性)に力を入れている。その際に交通の問題が大事だと考えているがどうか?
また、We Love天神協議会をどう評価しているか?

回答

福岡の成長戦略を考えるとき、実は1期目は交通の話を考えてこなかった(横に置いていた)。交通があるから経済成長があるのではなく、あくまで交通インフラはサポートであると考えていたが、3年が経過し、中身(コンテンツ)が整ってきたとき、改めてそれらをつなぐ交通インフラというものをもう一度考える段階に来ている。
都市全体としては交通を事業化するとき、不動産開発、投資などをどう組み込んでいくかを考えていく準備をしている。
地区で考えると、地域のキャラクターを認識したうえで地域間連携をどのように考えていくかを改めて考え始めている。

We Love天神協議会については、停滞感を感じている。
働き手や住民を増やすことに直結していないということと、会費で運営している限界を感じている。
自主財源をもって運営していく必要があると考えている。

3 さいごに (秋山市長)

後藤先生、出口先生、どうもありがとうございました。
柏は福岡に比べ、東京依存しながら他の東京圏都市に対し、どういうポジションを作っていくかを考えていけばよいという意味では柏は本当に恵まれていると感じました。
また、データ分析のお話は柏にとって大変示唆的であると思いました。柏ではおそらく東神申開発(髙島屋)が一番データを持っていて、では柏市が東神開発(髙島屋)と仲良くやっているかといえばそうではない。この部分をなんとかすることが自分の大きな仕事であると感じました。
今後も柏の立地を生かしてデータ分析を徹底的に活用し、事実を知って、何が強みで、どういう人が来ていて、今後どういう人に来てもらいたいかを考え、戦略を組み立てて行きたいと思います。
本日はありがとうございました。

閉会のあいさつ(出口氏)

冒頭、後藤さんから「点をつなぐ」というお話がありましたが、私はまずは「ひとをつなぐ」ということが非常に大事であると思います。そういう意味では同じ地域にいながら、半径1KM以内にいる人たちがFDCの活動を通じてつながっていたことがFDCと後藤さんの最大の功績は人をつないだということだと思います。
柏もさらに強固にひとをつなぐ活動をしていっていただければと思います。
今日はどうもありがとうございました。

以上

注釈

Fukuoka D.C.: 福岡地域戦略推進協議会「Fukuoka Directive Council」の略称。
協議会の活動内容等は、本文参照のこと。
MICE(マイス): 以下は、JTB総合研究所サイトにある「観光用語集」から引用。
Meeting(会議・研修・セミナー)、Incentive tour(法相・招待旅行)、ConventionまたはConference(大学・学会・国際会議)、Exhibition(展示会)の頭文字をとった造語で、一般の観光旅行に比べ参加者の消費額が大きいことなどから、MICEの誘致に力を入れる国は地域が増えている。日本でも、国のインバウンド振興策に連動し、自治体による海外向けの誘致活動が盛んになっている。
柏駅周辺まちづくり勉強会2013〈第5回〉 郊外都市・柏のエリアマネジメントの可能性

柏駅周辺まちづくり勉強会2013〈第5回〉
郊外都市・柏のエリアマネジメントの可能性

講師: 宋俊煥(ソン・ジュンファン)氏
東京大学大学院、特別研究員
日時: 平成25年11月18日 18:00~
会場: 京北ホール
主催: 協同組合 柏駅東口中央商店街連合
共催: 商店街振興組合柏二番街商店会、柏商工会議所、(一財)柏市まちづくり公社
   
PDF: 郊外都市・柏のエリアマネジメントの可能性 本編(PDF:310KB)

司会あいさつ(柏市まちづくり公社 江田氏)

本日は、郊外都市・柏のエリアマネジメントの可能性というテーマで、東京大学大学院、特別研究員の宋俊煥(ソン・ジュンファン)様にご登壇いただきます。

はじめの言葉(柏市まちづくり公社 柴田氏)

どうも皆様今晩は。たくさんの方に来ていただいて本当にありがとうございます。
普段、商店街の皆様におかれては商店街の活性化のためにいろいろなことを努力されていることと思います。一方で様々な苦戦もされていると聞いております。そうした中で、これからのまちづくりを考えていく中で、今日お話しいただくようなエリアマネジメント手法を活用した、大きな範囲で街全体をとらえて街の未来を共有していくというようなことも必要になってくると考えています。
今日は皆様に役立つまちづくりのお話もたくさん聞けるかと思いますので、最後までお付き合いよろしくお願いいたします。

第1部 宋氏講演

1)数字からみた東京30km圏、柏市の現況と課題

●比較する鉄道駅の対象

宋:JR山手線の中心から30kmの距離を基準に、前後約3kmの範囲(27Km~33kmの距離)に位置するすべての鉄道駅(152箇所)を、駅ごとにどういう特性を持っているのかをGISデータ等を活用し駅から半径1kmのエリアを対象に比較調査をしました。

●研究の背景

宋:東京30km圏の都市の特徴は通勤1時間圏のベッドタウンとして継続的に開発が行われ、急激な人口増加を経験しております。また、この30 km圏は環状拠点都市群に位置付けられており、この中にはいくつか業務核都市と言われる都市が存在します。
業務核都市とは諸機能の集積する中核となるべき都市として位置付けられており、2006年に首都圏整備計画により「環境負荷低減の方針」の策定がなされ、CO2低減などが国としての方針として定められています。

●人口集積と乗降客数の割合(表1-2)

宋:各駅の鉄道利用度を居住人口数と従業者数を足した数で乗降客数を割った数字からみると柏駅はランキング3位(高利用業務集中型分類)となります。1位は大宮駅で、新幹線の乗換の影響が大きくなっています。流山おおたかの森がランキング8位(高利用居住集中型分類)になっていることにも注目していただきたい。居住人口が大変多く、従業者数が比較的低い、居住集中型エリアとなっています。
同じようにランキング3位の柏駅も居住人口数を従業者数で割ると、高利用業務集中型分類の駅の中で唯一0.768と従業者数が少ない居住する人口が多い駅であることがわかります。

●地区類型別の鉄道利用傾向(グラフ)

宋:仮説ではありますが、柏駅の鉄道利用度は東京30km圏の中でランキング3位だが、以前は1位だったかもしれない。これは時間軸でどういう風に変化したか考える必要があります。
また、これから鉄道利用がもっと減っていくのではないか、それが地域活性化にも影響があるだろうということも考えていく必要があります。
鉄道駅の利用度は柏駅周辺の地区現況及び特性(人口集積、公共サービス、都市機能集積、各変化率等)に深く関係するのではないかと考えています。

●TODの定義に基づいた評価指標の項目(表1-3)

宋:鉄道駅周辺地区が備えるべき性能をTOD論に基づき、6つのポイントから指標化しました。
【6つのポイント】

■基本的性能
  1. 共交通のサービス:鉄道駅の活用やアクセス、LRTやバスの利便性
  2. 必要な人口集積:都市機能の維持
  3. 高い都市密度:駅周辺を中心に複合的な都市開発への誘導
  4. ■経年変化による必要性能
  5. 構成要素の変化率:人口集積や都市密度の増減
  6. 社会的ニーズへの対応度:人口減少や高齢化に伴い必要となる都市機能
  7. 地域の特徴
■評価指標の定量化方法

GISデータの活用と各データの変化率を抽出してし、重回帰分析による多重共線性の検討と主成分分析の繰り返し実施を通じて最終的に21指標を選定

●TOD観点の評価指標と東京30km圏鉄道駅周辺地区の特性軸(表1-4)

宋:6つの評価指標に基づき、駅ごとに膨大な統計データを作成し、この膨大なデータを主成分分析により類似性などを利用していくつかの新たな変数:主成分因子にまとめた結果、4つの特性軸に分けることが出来ました。

【主成分分析による特性軸】
  1. Ⅰ軸:都市機能集積性(鉄道駅を中心に人口や都市機能が幾ら集積しているのか)
  2. Ⅱ軸:公共交通連結・利便性(都心や周辺地区とのアクセス性を示す)
  3. Ⅲ軸:都市機能変化率(鉄道駅周辺地区における都市機能の成長や衰退を示す)
  4. Ⅳ軸:都市自立性(鉄道駅を中心とした業務規模や能力の変化を示す)

●軸Ⅰ:都市機能集積性による地域数値分布図

宋:このⅣ軸を用い、152箇所の駅を数値的に比較していく図を作成しました。
戸建住宅世帯数比率が低く、建築延べ床面積の数値が高いほど都市機能の集積性が高くなります。
Ⅰ軸の図を見ると柏駅と周辺地域は都市機能集積性の高い地域が他の30Km圏の拠点駅(高利用業務集中型分類都市)とその周辺地域に比べて数値が低いことがわかります。

●軸Ⅱ:公共交通連絡・利便性による地域数値分布図

宋:利便性という点では、柏駅は大宮駅や町田駅とほぼ同等の連結性・利便性を持っていることがわかります。

●軸Ⅲ:都市機能変化率による地域数値分布図

宋:変化率が高いほど、都市の変化が速いということが言えますが、TX沿線駅の数値が大きくなっています。

●軸Ⅳ:都市自立性による地域数値分布図

宋:生産年齢がどの程度増減したかなどの数値を見ると他の拠点駅と比べ低いことがわかります。

●鉄道駅周辺地区の類型別特徴と課題(表①②)

宋:次にクラスター分析により152鉄道駅と周辺地区を7つの類型に分類しました。7つの類型(A:高密・停滞型、B:低密・成長型、C:高成長進行型、D:低密・衰退型、E:業務核拠点型、F:高密都市管理型、G:高密・成熟型)に分けますと、柏駅は高密・停滞型に属し、町田や大宮駅といった拠点駅は業務核拠点型に分類されます。柏駅もこの類型に属すことを目指すべきと思います。

●業務核都市の拠点駅を対象に駅半径1km圏の各指標の比較(表)

宋:なぜ柏は業務核拠に入れないのか?各指標を比較してみました。例えばバス路線数が他の駅に比べ少ないことや、10年間の乗降客数や後背地人口数や従業者数といった変化率をみるとマイナスの数値が出ていることがわかります。また事業所当たり平均従業者数が11名と他の拠点駅に比べ少ないことがわかります。
また乗降客数変化比較をみても、町田駅、立川駅、大宮駅が増加傾向になるのに対し、柏駅はTXの開通要因もあるが減少傾向にあります。

●グループごとの特徴(図)

Aグループ:高密・停滞型
Bグループ:低密・成長型
Cグループ:高成長進行型
Dグループ:低密・衰退型
Eグループ:業務核拠点型
Fグループ:高密都市管理型
Gグループ:高密・成熟型

●類型の地域分布図

宋:類型の地域分布図を見ると東北地域(柏駅)に業務核拠点駅がないことがわかります。また、低密・衰退型の地区が沿線に広がっていることがわかります。柏駅が拠点的役割の補完をするためには柏の葉キャンパス駅などとの都市機能の役割分担をする連携が必要ではないかと思います。

2)柏市の都市化の中で育ちつつあるエリアマネジメント

●都市化プロセスの特徴

宋:柏は古くから川沿いに小集落が形成されてきました。北部(柏の葉)は1931年に軍部都市と指定され各軍部都市機能が集積しました。1950年代に入り、東京のベッドタウン化が始まります。東京都心への通勤圏としての役割を果たし、駅周辺に生活の中心が移動、日本初の光ヶ丘団地をはじめ、柏駅周辺に様々な住宅団地が建設されました。
その後、1970年代から中心市街地に過密化と再開発が始まります。1973年の日本初の駅前再開発の完成、1979年から始まる柏の葉エリアの新しい拠点形成計画、国道6号線(1970年)と常磐自動車道(1985年)の開通により鉄道中心の都市から自動車中心の都市へと変化します。2001年から柏の葉エリア区画整理事業が本格化し、2000年頃からは川を中心に北部地域の工業と農業、中央部の商業というように2つの拠点時代になっていきます。

●柏市の都市計画上の特徴

宋:柏市は2つの駅周辺地区を中心に発展してきたように思えます。一方で2つの駅周辺は異なる成長背景や特徴を持って都市化が進んできました。

■柏駅周辺地区
  • 東京のベッドタウンとして時代的な必要性から再開発が行われてきた(自然発生的)
  • 空洞化や衰退の課題を抱えている
■柏の葉キャンパス駅周辺地区
  • 変換された空地の効率的な土地活用と常磐線の過密問題の解決策としてのTX線計画
  • 首都圏整備計画という国の政策から形成・成長(計画的)

●柏市のエリアマネジメント活動の特徴

宋:そうした2つの核地区の形成により、2つの異なるタイプの鉄道駅周辺地区エリアマネジメントが発展してきました。
A:柏駅周辺地区

  • 東京都心への通勤者の増加とベッドタウンの開発により発達
  • 商業活動を再活性化するために地元商店街が主体となった商業活性化型エリアマネジメント(地域活性化のための組織活動の体系化)
  • 1990年代のエリアマネジメントに向けた活動(柏駅周辺イメージアップ推進協議会)

B:柏の葉キャンパス駅周辺地区

  • 業務核都市として指定された影響と米軍基地の返還による空地の活用の観点により発達
  • 新しい試みを継続的に発信する実証実験型エリアマネジメント(コミュニティ中心の地域活動の増進)
  • 2000年代のエリアマネジメントの特徴を形成(公民学連携による組織活動のマネジメント、柏の葉アーバンデザインセンター)

●全国の中での柏のエリアマネジメント(表)

宋:全国のエリアマネジメントを類型分類したとき、柏は駅周辺再活性化型(柏駅周辺地区)とコミュニティ形成型(柏の葉)の2つに分類できます。

●時間軸による主体や手法の変化(グラフ)

宋:都市化のプロセス(形成期・成長期・成熟期)と都市規模の成長に伴い、マネジメントの主体や手法が変わってくるのではないかということがわかります。
柏駅は今後、都市規模の発展を見越してデザイン調整型の類型にみられるような駅周辺建築物の整備やルールの策定などを目指していくのか、駅周辺再開発型の類型にみられるようなハード整備や回遊性の向上を目指していくのか、または都市規模の衰退期を迎えて駅周辺資源活用型類型にみられるような地域資源を活かした地域問題解決の手法をとっていくのかをはっきりと考えていかなければならないと思います。

EX
  • 都市規模拡大…主体:地域住民、第3セクター、地権者、民間事業者が活躍
  • 都市規模縮小…主体:行政の役割が増加
EX
  • 都市規模拡大…手法:コミュニティイベント、ハード整備
  • 都市規模縮小…手法:地域資源を活かした空き店舗の活用などの地域問題解決

●類型別代表事例の比較(図)

A:駅周辺資源活用型
B:駅周辺再開発型
C:コミュニティ形成型
D:駅周辺再活性化型
E:駅機能強化型
F:デザイン調整型

●組織の構成と運営手法(図)

●空間活用における官民協働手法と課題(図)

3)成立条件からみた柏のエリアマネジメント

●「まちづくり」vs「エリアマネジメント」

宋:これまで「まちづくり」は都市計画の1つの潮流であり、商業活性化のための多様なイベント等、ソフト的案面を中心にして都市計画の不足の部分を補ってきたと言えます。
一方で「エリアマネジメント」は、今まで物質的な都市計画により整備され、拡充されてきた公園、広場、道路等の公共領域を中心に空き店舗、空地までの都市インフラをどう生かして活用するかという考え方がエリアマネジメントの役割であると考えています。

  • 官民共同のPPP連携
  • 既存の都市インフラをどのように使っていくのか?という時期になりつつある

→「つくることのプランニング」から「使いこなすプランニング」の必要性が高まっている。

  • 2011年改定の都市再生特別措置法にエリアマネジメントの概念が少しずつ導入している

●都市再生特別措置法に基づくエリアマネジメント支援制度

  • 都市再生整備推進法人(図)
    →まちづくり団体が国の指定を受け、エリアマネジメントや収益活動が可能になる法人
  • 道路及び河川敷地の専用許可の特例
    →道路管理者や河川管理者が指定した地区内では、公共空間の中でも広告版やオープンカフェ等を設置することが可能
  • 都市利便増進協定
    →地域の街づくりに関するルールを独自に作成し、エリアマネジメントを継続的に進めていく際に活用するための協定制度
  • 都市再生歩行者経路協定
    →借地権者、土地所有者等の全員による合意により定める協定で歩行者空間の整備や管理に関する方針や費用負担の方法を定めるもの

●エリアマネジメントの成立条件

宋:従来の都市計画と比べ、エリアマネジメントの成立に必要な条件をまとめました。

  1. 計画理念 「平等」から「競争」(地区間競争を前提)
  2. 活動目的 「公益」から「共益」(地区内の多様な主体の利益)
  3. 管理運用 「官治」から「自治」(責任を伴う、官民協働に基づく地域主体)
  4. 空間活用 「規制」から「利活用」(経済的効果と都市空間の活性化につながる原人空間の利活用)
  5. 財源調達 「依存」から「自立」(地区内の多様な主体による自律的財源調達)

●「柏らしさ」から地域ガバナンスへ

宋:「柏らしさ」とはみなさんどう思われますか?皆さんの意見を聞くと「人」がキーワードであることがわかりました。地域に誇りをもつ「人」を活かしたエリアマネジメントが柏の特徴と言えるのではないでしょうか?

  • それぞれの独自の活動があり、統一感がなく、ごちゃごちゃしていて楽しい。
  • 縛られていない。だからこそ考えたことが出来るまち。

    シビックプライドの醸成

    • 柏ならではのエリアマネジメントは「地域力」から


    地域ガバナンスへ

    • 個別の資産ではなく、群的な観点による地域経営
    • エリア全体を1つの会社としてとらえ、経済と自治の観点を導入した経営

●時代変化に合わせた柏のエリアマネジメント戦略

宋:ネット環境の発達や郊外型SCの登場により買い物だけには外に出ない時代を認識した戦略作りが必要だと考えます。

  1. 商品
    ネットショップ
    郊外SC
    中心市街地 独自なモノづくりへの転換・発信
  2. サービス
    ネットショップ
    郊外SC
    中心市街地 ??(どんなサービスが考えらるか?)
  3. 空間体験
    ネットショップ
    郊外SC
    中心市街地 空間デザインの重要性(ソフト含み)
    ex)駐車場とオープンスペースの利活用
■空間デザイン:参考資料
  1. 柏駅周辺地区における駐車場の収容台数現況(マップ)
  2. 柏駅周辺地区における駐輪場の収容台数と通行量(マップ)


宋:

  1. 時代の速度に合わせた空間プログラムマネジメントが必要
    →仮設方式の位置や屋台の可能性

    • 家賃を払って新しい自営業を始める時代は終わりつつある
      →新しいビジネスモデルの展開
    • 空き地や地上駐車場等を利用し、モノづくりの場として創造
      →PPPへの展開
    • オープンカフェでつながる街づくり(居場所の不足)
  2. 「柏の葉」エリアとの交通マネジメント

    • 機能の役割分担+公共交通ネットワークの充実
      →新しいビジネスモデルの展開
  3. 人口集積に向けた住環境整備等の空間計画マネジメント

    個別の資産ではなく群的な観点による地域経営
    →エリア全体を1つの会社としてとらえ、共益に基づく地元の自治によるエリアの経営

質問コーナー

質問1

  • 柏が業務核都市に向かうためには、都市に機能を集積させる手法が良いのか、広域都市と機能を補完していく手法があると思うが、どうお考えか?
  • 広域連携で機能補完が成功している都市事例はありますか?

回答 宋氏

  • 30km圏内にある柏は東京から自立していく方向で発展していくべき。
    柏の場合、松戸ではなく、柏の葉と連携していくべきではないかと考えます。
  • 成功事例としては福岡の博多・天神地区があげられるが、現在は博多の再開発に伴い天神が衰退気味であるという状況です。

質問2

  • 都市再生整備推進法人の事例についてもう少し詳しく聞かせていただきたい。

回答 宋氏

  • 北海道の札幌株式会社が有名な事例です。その他、川越や新宿モア街(道路占用特例の活用)事例があります。まだ2011年の改定から1~2年しか経過していないため成果の程度はまだ検証できていない。

質問3

  • 東京30km圏の中で鉄道駅周辺地区の都市を類型されているが、人口分布は考慮にいれているのか?

回答 宋氏

  • 今回はこれからの都市は鉄道駅を中心に発展すべくという仮説を基に検証したので、今後の研究課題としたい。

質問4

  • 東京30km圏の中で柏は業務核都市を目指すべきというお話があったが、他の拠点駅に比べ、柏駅周辺駅の人口は少ないがどのように発展すべきだとお考えか?
  • 体験空間づくりが必要だというお話だが、そもそもエリアのパイを広げていかなければならないのではないか?

回答 宋氏

  • 他の拠点駅に比べて人口集積が低いので、都市の機能を拡張する必要がある。
  • マクロの視点での空間密度を上げていくことと、ミクロの視点で空間利活用をしていくことは連携して考えていくべきだと思うが、まだエリアマネジメントの事例としては出て来ていないように思う。
柏駅周辺

柏駅周辺

柏の葉

柏の葉アーバンデザインセンター

昔の柏

昔の柏

ダブルデッキ

ダブルデッキ

ガーディアンエンジェルス

ガーディアン エンジェルス

平成24年12月3日 細田真一氏

日本の地方都市における今後のまちづくりのあり方
~我が国における将来の高齢化、人口減を踏まえて~

開催日:平成24年12月3日
講演者:細田真一氏
(株)細田真一・建築・都市計画研究所
東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻 都市持続再生学コース 在籍

PDF:日本の地方都市における今後のまちづくりのあり方(PDF:3.9MB)

平成24年3月8日 明珍令子氏

『タウンマネジメントの新しい形を目指して』の戦略
~「官」でも「民」でもない「公益的株式会社」とは?~

開催日:平成24年3月8日
講演者:明珍令子氏
エリアワークス株式会社 取締役・チーフプロデューサー

PDF:『タウンマネジメントの新しい形を目指して』の戦略(PDF:380KB)

柏一丁目地区のまちづくり推進協議会が発足

平成21年8月19日

一緒に考える

090818kyougikai_01去る8月19日に、「柏一丁目地区まちづくり推進協議会」が発足しました。「推進協議会」とは、「自分たちのまちがこれからどのようになっていくべきか」を考える、住民が主体の場です。

住民力の高いこの地区だからこそ、行政がやってくれるのをただ待つのではなく、自分たちで考え、動き、提案をし、そして未来を共有していこうという、大変だけどとても大切な場になると思っています。

会の発足にあたって、二番街商店会理事長の石戸さんから「これまでの10年間、柏はイベントなどソフト事業の展開によって、街の魅力を維持してきた。それでも、日を追うごとに駅前の消費は落ち込んできている。これから街が存続していくためには、魅力的なハード整備にも着手していかなければならない。将来を見据えた魅力的なビジョンを描いていきたい。」との想いが伝えられました。会には、地区の内外から約40名の出席があり、この地区への関心の高さもさることながら、ここで生活を営む方々の意識の高さが良くわかりました。

まちの価値

090818kyougikai_02初回の協議会は、「柏駅周辺のエリア価値を高める再開発とは」と題し、都市や地域の再生で活躍されている清水義次さんをお迎えして、お話を伺いました。

地区の現状を、人気の高い「吉祥寺」との比較から紹介し、これからのまちにはハード、ソフトに加えて、「コンテンツづくり」が必要だと教えてくれました。ここでいう「コンテンツ」とは、人材や地域のブランド力、ライフスタイル、地域情報や移動手段のデザイン、過ごしやすい公共空間にいたるまで、「働くこと、住むこと、遊ぶこと」が一体となったまちづくりであって、まちに住んだり利用したりする人の心に働きかける要素のことです。

090818kyougikai_03清水先生は、「コンテンツからまちを変えていく」ことが重要だとして、ライフスタイルやまちの個性を生み出すことが大切なのだと話されました。そうすることで、街の価値がつくりだされ、維持されていくということです。

また、地区の価値を高め、維持するためのアイデアやサービス、資産を検討・運営するものとして、「エリアマーケティングとマネジメント」も重要だということです。地区に対するニーズの把握をもとに、地区のコンセプトを設定しそれに見合った空間、サービスを展開するというものです。そのためには、個々の敷地だけを考えるのではなく、地区にとっての効果が高い開発とすることが、最後には個々のビルの価値を決定するということでした。

これまで、柏一丁目地区は商業利用に特化して成長してきました。それが商業都市柏のイメージをつくり、今の賑わいがあります。その一方で、商業の落ち込みが顕在化しつつある今、地区の周辺には住宅も増え、新しい住民も増えています。これからは、商業集積を維持しつつ、地区が人々の様々な営みの場になるような仕掛けが必要となるようです。

清水先生には、年明けにもまた、話を伺う予定です。

街をデザインしよう

090818kyougikai_04これから、勉強会をとおして街を再確認し、将来の街の在り方を、ソフトとハード、マネジメントといった視点から検討・調整していくために、ベースとなる模型づくりに着手しています。

まちづくりではビルの設えそのものはとても大事ですが、そのビルや通りがつくりだす「公共空間」に気を配ることが必要です。公共空間の良しあしで、人々の流れが変わると言っても過言ではありませんし、ビルの価値も変わってきます。協議会では模型を使って、個々のビルの検討に加えて、公共空間の検討もできるように、やや大きめなものをつくっていきます。(ちょっと大きすぎ?)

模型を囲みながらおもしろいアイデアを議論し、空間としてイメージしていくことができたら楽しいですね。


柏一丁目地区まちづくり推進協議会 資料

メディア掲載