2003.5.14


<庭野すみれの なんでもウオッチング>
ついに決定! 柏発のモバイルフード
    グランプリは <シューPOP>      

(記)庭野すみれ


集まった一般審査員のみなさん

 子どもの日の昼下がり、柏のそごうデパートは、変身用のかわいらしい洋服に身を包 んだ子や、パンづくりに挑戦するちびっ子たちでにぎわった。なかでもモバイルフード コンテストの会場となった屋上は、ひときわ熱気に包まれた。

 イメージアップ推進協議会では、これまで力を注いだできた「音楽」「ファッショ ン」「街」に続く四つ目のキーワードとして、こんどは「食」に挑戦。モバイルフードと は、携帯電話のように移動しながら、手軽に、おしゃれに、お行儀よく食べられて、 しかも柏らしくというもの。

 司会はユーモアたっぷりの龍前(りゅうまえ)弥生さん、審査員は、おなじみ西川 りゅうじんほか、小金井通裕、石戸義行(京北スーパー)、前川恵(料理研究家)、 高橋弘光(菓匠「白抄」)、菅原雅信(「日経レストラン」編集長)の各氏。このほ か一般市民の審査員100名が参加した。



 全国からの応募者78名の中から、最終審査に勝ち残った5人の名前と挑戦メニュー は次の通り。
○コーヒーおやき
青木智登子(京都市)
○インディアンサンド
森 本英子(横浜市)
○カントリー巻き
渋谷梨絵(松戸市)
○シューPOP
谷口恵子  (茨城)
○ハノイドック シノワドック
舟津川久(山梨県 )

最終審査に勝ち残った5人


 10代から60代までの審査員が待ち受けるなか、クッキング開始。予選を勝ち抜い てきただけに手際よく仕上がってゆく。そして、それぞれ5種類の作品が紙皿に盛り 付けられ、審査員一人一人に配られ、待ってましたとばかり試食開始。

 「コーヒーおやき」は、ご飯をベースにレンコンやゴマを混ぜたもので、コーヒーと マヨネーズを混ぜた、タレがポイント。「インディアンサンド」は、牛ひき、ニンジ ン、玉ネギ、ピーマンなどの具材をカレー味にして包んだクレープ風。

 「カントリー巻き」は、4カ国(中国、アメリカ、イタリア、日本)の味をイメージ した春巻き風で、それぞれの国の新聞に包まれ、とても凝っていた。「シューPO P」は、シュー生地をチョコ、チーズ、パパイヤの味に仕立てたもので、子どもたち にも喜ばれそう。

「ハノイドッグ、シノワドッグ」は、ヴエトナム風チャーシューサンドと、中国風 シューマイの2種で、お父さんのお酒のつまみに喜ばれそう。「シノワ」とは、フラ ンス語で中国を意味するのだと、富士急ハイランドの厨房で働いているという男性の 挑戦者・舟津川さんは、ていねいに説明してくれた。

審査員に配られた試食作品


   審査員の投票も終わり、発表を待つ間、昨年のストリートブレイクでグランプリを獲 得したスーパーラブトラップの歌と演奏をたのしんだ。そして、いよいよグランプリ の発表。昨年のストリートコレクションの優勝者・石田愛さんが舞台に登場し、5作 品のなかから彼女が選んだのがグランプリというわけだ。

 美しい彼女がおもむろに口にしたのは、「シューPOP]だった!審査評は、「どれ も甲乙つけがたいが、シューPOPは、明るく若いイメージでアイディアがよい、し かし商品化するにはまだまだ改良の余地がある」というもの。今後りゅうじんさんら の力を借りて商品化され、京北スーパーで売り出される予定だ。

 どれもそれぞれ美味しかったが、カントリー巻きもあんこやアスパラガスなど、いろ んな味が楽しめてその遊び心が面白いと思った。でも、かわいく、きれいで、手軽で 歩きながら口にできるということでは、やっぱりシューPOPかなと、審査結果に納得。

 「予選通過さえ予想もしていなかったし、ひょうたんから駒といった感じです」と、 語る谷口(やぐち)さん。シューPOPは、リニューアルしたそごうデパートで出 会った、シュークリームやコロコロしたおまんじゅうがヒントになったという。日ご ろから手作りを心がけているやさしいお母さんだからこその成果ですね。谷口さんお めでとうございます。