柏で「たま」をみた (高橋章)---2001/4/21 at WUU(KASHIWA)---

(左から、石川浩司、和久寿焼、滝本晃司)
驚いてしまった。
こんな美しい歌詞に出会ったのはひさしぶりだ。
和久さん(主にヴォーカルとギター)の歌と声は、マンホールの穴から地球を不思議そうに覗いているようだ。
石川さん(主にヴォーカルとリズム、笛、そのた踊り(?))の、おもちゃの笛は、夢の世界をいったりきたり する妖しい誘い音だ。
滝本さんのピアニカは、はるか昔に聞いたサーカスの踊りのテントの揺れだ。


ぎが

クリスマスの夜 苦しまずにねむる
お金払って買った ぎが
どんな夢見てるの ぎが
おまえは誰なの? 犬なの? ぎがなの?
だけどね ぎが
僕の横で今
ねむっているのは ぎが

ヒトデナシの顔してねむる
ひげの生えた子供の ぎが
いつかきっと かならずや ぼくもぎがも
ぼくでもぎがでも なくなるよ
そしたら ぎが
あしたは なにしようか ぎが

果てしないとこ
数え切れない数
五十音の外
ぎが
(しょぼたま「ぎが」 より)
きょうは、お昼に青木商店で、ころっけ定食を食べました。浅野書店の前でライブを少しやって からこのWUUに来たのだけど、その前にもまた寄りました。きょう、ぼくたちがこうやっていられる のは、青木商店のおかげです。(石川さんの話に会場がドット笑う)
たまが、WUUに来たのは、2回目。「いか天」という深夜のライブコンテスト番組で活躍したり、 紅白歌合戦に出場したのは、10年以上(?)も昔の話。

でも、会場にきていたのは、20代の 若い人たちばかり。たまは、おじさんやおばさんが昔のフォークソングを懐かしむように聞かれて いるのではない。たまは、「今」の若い人たちの心に、熱く支持されている。

「浅野書店で偶然30分の短いコンサートで、たまを初めて知って夜のWUUのコンサートに来ました」、とアンケート に書いてくれた人もいた。

彼、彼女らは、 東京や他県からきた熱狂的な「おっかけ」ではない。柏や、我孫子、流山、松戸、取手から、イン ターネットで情報を集めて、たまが発する磁場に誘われるようにきたのに違いない。
我孫子から来た高校生と中学生の兄弟。コンサートが終わっても、WUUの入り口を いったり、きたり。「おにいちゃん、帰ろうよ。」「うん、もう少し、もう少し、石川さんと話しができるかもしれない、 もう少し、もう少し、、。」